子どもの「自己効力感」を高める方法

自己肯定感というのは聞いたことがある人も多いと思いますが、今日は子どもの「自己効力感」について話していこうと思います。なじみの少ない言葉ですが、モチベーションのきっかけとなり、持続力、レジリエンスにも関係してくる大切な価値観です。幼少期から育むことが大切ですが、人はいつからでも変われますし、成長できるので、今からでも遅くはありません!

自己効力感とは

  • 自己効力感というのは「自分は何かやったできるんだ」「何かを成し遂げることができる」という信念や自身をもているのを自己効力感といいます。自己効力感があると、人生において様々なチャレンジがしていけるので、充実した人生を送りやすいと言われています。そんな自己効力感をどのように養っていくかをお話していこうと思います。

自己効力感のポイント4つ

自己効力感のある人の性質を考えた時にポイントは4つあります。「目標を達成することへの信念がしっかりある」ということが一つ。もう一つは過去の経験から出てくるもの、「成功体験」です。成功経験が多い分には自己効力感が育ちやすいのは容易に想像がつくと思います。失敗した経験も、失敗した時にポジティブに捉えられれば自己効力感にいい影響が与えられるんですが、ただ単に失敗をして、落ち込んで放置しておく、または勇気をだした挑戦的なチャレンジが少なく失敗をした場合。こういった時には自己効力感の醸成にはマイナスな経験だと言えるでしょう。

3つ目は「モデリング」といい、子どもが周囲の成功事例を真似することです。周りの人や環境に努力したり成功した人とか、目標立てて行動して達成した人が多く、そいういう人たちを真似できるのが大切になってきます。真似によって自分も成功体験を積んでいくことができる。よくある例では、我が子を高学歴に育てたいという親御さんが文京区に引っ越す。文京区にいると何がいいのか、文京区の周りにはしっかりした偏差値の高い学校が多いですね。教育熱心な学校だったり(どこの学校にも教育熱心な部分はあると思いますが)、カリキュラム が工夫されている学校がとても多い。幼稚園受験から始まり高学歴レールっていうものも含め、あるわけです。文京区の中で育つと、周りが勉強で目標を立てて頑張って成功したっていう人の母数が多くるので、結果的に周りにも多くなるわけです。それを見ていて、「自分もできるんだ」と思えたり、身近にある分、真似することが容易になってくるので勉強での自己効力感をもてる一つの大きな要因になりますね。

東大の近くに住んでいる人は東大に受かりやすくなる、と都市伝説のように言われたりします。それと同じです。東大合格者を多く輩出している高校の生徒は東大に入る人が多い。先輩方がいっぱい東大に行っているから、「自分もいけるんだ」と思えて、東大に通う姿も想像しやすくなるということです。

最後の1つ。ストレス・困難への対処だと思います。勉強や生活、部活、友人・人間関係でストレスがかかったり、困難にぶつかるときもあると思います。その時に、問題をどれだけ自分の問題としてしっかり捉えられるか。自分の問題を自分の力で解決できるか。当事者意識を持って自分で問題解決する力ですね。目標達成するまでに困難は必ず出てくるので、それが乗り越えられなくなってしまう。レジリエンスなんてよく言いますね。そのためにはストレス耐性だとか、困難な状況で問題解決できる能力が必要になってきます。

目標達成の信念、小さくても良いので過去の成功した経験、モデリング、ストレスへの対処の仕方。これらがあると、信念ある目標を持ち、それに向かって努力でき、困難があっても立ち向かえる。これが自己効力感の要素といわれます。

どうすれば身につくのかー目標を立てる

どうすればこれらの要素が身につくのか、です。まず、目標・計画をしっかり立てる。いきなり、すごい高い長期目標を立てるのではなく、今日・明日でできるスモールステップで目標は立てます。小さな目標を立て、小さい短い計画を立てる。これができたら、ちょっと長いちょっと大きい目標を立ててみる。計画もちょっと数日の長さにしてみる。こうして少しずつ長くしていきます。スモールステップは何につけ、非常に大切です。徐々に高い目標、長い計画にして、最終的には将来の進路先のような目標を立てるようにします。

どうすれば身につくのかー成功体験を積み重ねる

次に小さな成功体験を積み重ねていくことです。小さな成功体験は小さな目標設定で積み重ねることができます。ここでもスモール流哲夫が大切になってきます。小さくても「成功したね」としっかり認めていくことが大切になってきます。親御さんから「これできたね!」と認めてもらうのも、もちろん良いですし、外的な承認も必要です。しかし一番必要なのは、子ども自身が自分の心の中から「あぁ!これができた」「よかった!」と思え、自分の中でポジティブに捉えられることが大切です。

どうすれば身につくのかーポジティブな内的対話を習慣づける

自分に自信がなくて、内的対話というんですが、心の中で自分のことを考えた時に、うまく自分を励ませない、自信を出せない、と言う時には、最初は自分に言い聞かせるように「できるできるできる」と唱えるのでも構いません。ポジティブな声かけを自分で自分にできるようにする。なかなか心理的抵抗感や恥ずかしさでできない場合には、ご家族が協力してあげて欲しいと思います。ご家族が実際「自分への声かけ」をやって見せて、どんな感じだったのか感想をお子さんと共有してほしいと思います。

どうすれば身につくのかーストレスへの対処を身につける

小さな目標設定、小さな成功体験、自分のない面でポジティブな声かけができるること、モデリングができる、ストレス対処ができる。ストレス対処については、困難に直面した時にどれだけ冷静でいられるかということでもあるので、日常会話の中で、「もし〜だったら、どうしようか」「もし〜になったら、こうしようか」という「たられば話」を想像ゲームのようにしてみてください。ちょっとずつ、いろんなことを想定する力になってきますので、そんな「たられば想像ゲーム」を取り入れてみてください。実際に困難がやってきた時に、「じゃぁ、どうしようか」という思考になりやすくなります。時には想像ゲームの内容がそのまま具体的な解決につながるかもしれません。そのとき、お子さんは以前よりずっと問題に対して冷静に考えられるようになっているはずです。それが困難を乗り越える行動の源です。

周囲の人ができること

保護者様、身近な大人の方にはフィードバックをする下準備をしておいてください。ポジティブなフィードバックであれば、これでもかってくらいしてあげてください。やってみるとわかりますが、これは大人にとってもとっても根気のいることです。しかし、それで小さな成功体験が積み上がっていきます。ポジティブが子どもの心の中に届けば子どもはポジティブな内的対話ができるようになっていきます。「ここはすばラスかった。こっちはもっとこう工夫してみることができるんじゃないか」と言うふうに、ネガティブなフィードバックの時も成長できる方向を示すように声をかけてあげてください。ぜひ、否定だけでじゃなくて、提案もしてください。子どもなりに「自分はこれだけ成長した。」「ここはもっと成長できる」とわかります。

成功したらば、「努力したね、おめでとう」と思い切り祝福してあげてほしいんですが、「できた・できない」という結果を褒めるのは良くないと言われてます。しかし、スモールステップにしていくと、成果は「結果」ではなく「過程」を褒めることになっていきます。スモールステップは「過程」の1段1段というくらい小さく設けてください、と言ったのはこのためでもあります。「よくできたね」「うまくできたね」など”どう褒めるか”を一生懸命言わなくてもいいです。「よく〜したね」「これは〜だね」「努力したんだね」というだけでも十分です。それで十分な祝福になりますし、それがその子にとっての”成功体験を噛み締める”ことになります。

こうしていくと、徐々に目標も大きく、小さな成功体験も徐々に大きくなっていって、モデリングもちょっとずつ大きいモデルになっていくでしょうし、ポジティブな内的対話もでき、よりチャレンジングな挑戦ができるようになっていくはずです。そういうチャレンジには、どんどん声をかけていってほしいと思います。

最後スモールステップの重要性について

これらをやっていくのは時間がかかります。スモールステップって、どれくらいスモールかというと。例えば、点数、最終的に数学の点数を30点数あげたい」だとしても、スモールステップの最初にみとめていくところっていうのは、「数字をきれいに書けたね」とか「筆算で桁が揃って合ってるね」とかっていうところから始まります。中学生の数学ですら、筆算を認めていくことはあります。「筆算なんて小学校の低学年でやるんじゃないの?さすがにできなすぎでしょ!?」と怒りたくなるところをぐっと抑えてください。ややもすると「そんなことで褒めるなんて、俺のこと(私のこと)馬鹿にしてるの?」と子どもが思うかもしれませんが、そんなことは気にしなくてけっこうです。スモールステップで成長した小さな点を恥ずかしげもなく、しっかり、馬鹿にしてる風でもなく、堂々と声をかけてあげてください。「えらいね」「すごいね」以外に褒める言葉が見つからないこともあると思います。再び言いますが、褒めなくてもけっこうです。「揃えてかけたね」といった事実を口して声かけてください。そのうちポジティブさは伝染していきます。(ネガティブさも伝染するんで、日頃の会話はご注意ください…💧)

自己効力感を持てるようになったら、自分の目標にむかって信念をもって進められるように、チャレンジしていけるようになります。それを見守ってあげてください。

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